October 31, 2014

【Book】 人のセックスを笑うな

 
 
映画を書いたから、こんどは本。

本の虫とはよくいったもので、ほんとうに虫だったら、
わたしはでぶでぶぷにぷにの幼虫でしょう。




「人のセックスを笑うな」 山崎ナオコーラ






本について書こうとおもったときにでてきたのが、これ。

なんでこの本が最初にうかんだのかは、、、自分でもハテナ。

っていうのも、これは特に好みのわかれる部類なんじゃないかと。




雰囲気の描き方が絶妙で、

セーターにささくれ、唇の皮がむけてたりして、


青い空、白い雲、でもときどきどんより雲。



39歳のユリちゃんに、19歳の美大生(♂)。


あやしい題名

あやしい設定

しかも、美大生の名前は磯貝みるめ。あやしい名前。



けど、この本を手にとったとき、なぜか嫌な感じがしなかった。

当時中学3年生、本は親にねだるもの、なわたしを考えると、
このタイトルを手にすることがどれほど勇気のいることだったか。


本屋さんの棚の4段目(一番下の段)にひっそりと隠れてて、
(でもわたしからしたら「頭隠して尻隠さず」に見えた。気がした。)

ずいぶん前のことだけど、手にとったときのことはしっかり覚えています


強烈なタイトルなのに、全然いやみのない感触。



あやしいもの揃いなのに、

読んでみたら、絵本みたいに、透きとおってて、

冬に自転車で坂道をくだるくらい、すっきりしてつめたくて、

ちょっと、りんごのほっぺになっちゃうような。


なにが楽しい!というわけではないのに、でももう一回もう一回って
下ってるうちに、夕方になっちゃった。っていう子供のころの小さな幸せとせつなさ。


余白部分というか。描かれてない部分に、どんどん惹き込まれていく。



映画しかみていない人は、捕まります。





「白菜、豆腐、プリン、春菊、ネギ、白たき、うどん、鱈。」




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